質屋(しちや)という呼び名は、ときに質店 […]

■質屋今昔 1 トイチが原則、質屋と質草。

質屋(しちや)という呼び名は、ときに質店(しちてん)などとも呼ばれ、その昔は生活資金の足しにするために、あらゆる生活物資を質屋に持ち込んでお金に換えていました。

質屋と聞いて、そうした情景を懐かしく思い浮かべるのは、だいたい60才以上の人たちではないかと思います。

当時は消費者金融やクレジット払いなどといった制度もなく、お金に困れば、ただひたすら質屋ののれんをくぐるしかなかったのです。

60才の人が生まれ20才を迎えたころの日本は昭和50年ごろで、高度経済成長を迎えるまでに10年も20年も必要な時代でした。

世の中には質屋しか換金機能がなかったわけですから、見方を換えればまさに質屋天国の時代だったといえるでしょう。

上等な和装着物、三つ揃えのスーツ、親から譲り受けた時計や指輪、苦労して買った家電製品~。

隣近所の人などが、なんでもかんでも質屋に持ち込んでいたのを子どもながらに記憶しています。

たぶん私の親も質屋通いを経験していたのではないかと思います。

質屋に入れたこうした品々は質草(しちぐさ)といわれ、現代でいうところの担保に取られたことになります。

誰に取られたかといえばそれはもちろん質屋にです。

そして、期限までに質草を担保として入れた生活物資を、お金を借りた本人が引き取れないときは、質流れといってその生活物資を質屋に押収されてしまうのです。

当時はたしかトイチといって、10日で1割の利息を払うのが決まりでした。

たとえば上等の着物を質屋に持って行き、1万円の現金を融通してもらったとします。

10日後には、利息の1000円を払うか、1万1000円を支払って、その着物を引き取ってくるかといった仕組みだったと思います。

時代は流れて、質屋がなくてもお金を借りる手段はたくさんできましたが、最近ではまた質屋ブームが起きているようです。

参考サイト…http://www.competitivebranding.com/